退職理由の伝え方!円満退職を叶えよう【実体験をもとに解説】

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  • 退職することにした!でも退職理由ってどう伝えたらいいの?
  • 「会社に不満があるから辞めます」なんて言えない……
  • 円満退職できるような退職理由の伝え方が知りたい

もしこのように悩んでいるなら、本記事が少しは参考になるかもしれません。

わたしは二度の退職を経験していますが
退職理由ってズバリ「会社に不満があるから」なんですよね。

しかし正直に伝えるわけにもいかないのが悩みどころ。

上司に伝える文章を練りに練り……
なんとか円満退職にこぎつけました。

結論から言えば、模範解答としてふさわしいのは

他にやりたいことがある

これは引き留められず、かつ人間関係の悪化も防げる魔法の言葉です。

本記事では
わたしの実体験をもとに「円満退職を叶える退職理由の伝え方」を紹介します。

退職報告に使った実際の原稿内容も一部公開しています。
よければぜひご覧ください。

もくじ

退職理由の本音

転職入職者が前職を辞めた理由について、厚生労働省による令和4年の調査結果が公開されています。

調査結果では、個人的理由の項目において「その他」を除くと「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」「職場の人間関係が好ましくなかった」が上位を占めています。

参考:厚生労働省 令和4年雇用動向調査

しかし、会社に伝えた退職理由は異なっているようです。

エン転職が2022年に行った調査によると、退職報告する際に会社に伝えた理由トップは「新しい職種にチャレンジするため」でしたが、4割以上が会社に「本当の理由を伝えなかった」と回答しています。

参考:『エン転職』1万人アンケート(2022年10月)「本当の退職理由」実態調査

会社にネガティブな感情を抱き、それが退職のきっかけになったとしても
円満退職を叶えるために本当の理由を伝えない傾向があるといえます。

円満退職につながる退職理由の伝え方ポイント

はらわたが煮えくり返っていても、涼しい顔して会社を去るのは
なんだかおもしろくないような気がしますよね。

しかし退職を経験しているわたしも、それが一番良い選択だと考えます。

なぜなら、円満退職のためには

  • 引き留められないようにする
  • 退職日まで人間関係の悪化を防ぐ

この2つが欠かせないからです。

ここでは
退職理由を伝える際に注意するべきポイントを4つ紹介します。

嘘をつかない

円満退職を実現させたいなら、嘘をつくのは避けた方がいいです。

本当の退職理由を伝えられず、何か都合のいい嘘はないかと
ついつい探してしまう気持ちはわかります。

体調不良、家庭の事情、引っ越し……
わたしもあらゆる嘘が頭をよぎりました。

しかし一度ついた嘘は
退職日まで、さらにはその後も徹底的に貫き通さなければなりません

筋の通らないことを言ってしまえば回収するのに苦労します。
一つの嘘を守るために嘘をつき続けるという無限のループにはまると大変です。

退職理由を伝えるのは勇気がいりますが
一度きちんと丁寧に伝えれば後がラクです。

嘘はつかず、誠実に意思を伝えましょう。

人間関係を理由にしない

会社の人間関係が退職理由だったとしても、それを正直に伝えるのは避けるべきです。

会社には個性も価値観もバラバラな人々が集まります。
社員に求められるのは、うまくコミュニケーションを取りながら仕事を回すことです。

あなたがどんなに人間関係の苦しさを理解してもらいたくても
残念ながら社内の安定を乱す人と受け取られてしまう可能性があります。

職場の風土にもよりますが「わたしはコミュニケーションが取れない人間です」という
不名誉なアピールにもつながりかねません。

会社から見下されて辞めるなんて悔しいですよね。

退職報告における自らの評価を下げるような発言には
注意が必要です。

人間関係の悩みは、会社と関係のない友人や家族
または他部署の社員にプライベートな場で聞いてもらう範囲にとどめましょう。

会社のせいにしない

会社の将来性や安定性に不安がある場合でも、それを直接会社に伝えないことが大切です。

あなたは退職という道を選びましたが、会社に尽くそうと必死に励む社員もいます
経営層にも知られざる苦労があるはずです。

会社の欠点を指摘して去るような行為は慎みましょう。

働く人たちのプライドを尊重するべきです。

たとえ会社に至らないところがあったとしても
退職を決めた理由は「縁がなかったから」だといえます。

この会社に自分の居場所はない、働きやすいと感じる環境が違うのだと
自分にフォーカスして考えてみてください。

前向きな理由を伝える

嘘はつけない、でも人間関係や会社のせいにしてはいけない退職理由。

「じゃあどうすんのよ?」という声が聞こえてきそうです。

答えは「前向きな理由を伝える」こと。

たとえば次のようなものです。

  • ○○が好き
  • ○○に関心がある
  • ○○に挑戦したい

前向きな理由を伝えられたら、会社も引き留める理由がないはずです。

嘘をついているわけでも、誰かを責めているわけでもないため
気持ちよく退職日を迎えることができます。

次章からは具体的に、どのように伝えたらいいのか解説していきます。

退職理由を伝えるための原稿を作成しよう

注意するべきポイントをおさえたら、退職理由をうまく伝えるために原稿を作成しましょう。

以下の手順で行えば効率よく作成できます。

わたしが実際に原稿を作成した手順です。
ぜひ参考にしてみてください。

①退職理由の本音を紙に書き出す

まずは、退職を決断するに至った本音を紙に書き出します。

この時点ではネガティブな気持ちも遠慮なく書き出して結構です
何も考えず、ありのままをガーッと書き出しましょう。

②時系列に並べる

思いを書き出したら、時系列に並べます。

あなたの気持ちがどこから始まり、どのように変化していったのか
わかるように並べましょう。

覚えている範囲で日付も記入し、矢印などで見やすくするといいですね。

③前向きな気持ちに○をつける

時系列に並べたら、前向きな気持ちに○をつけます。

「ざっと見た感じ、9割がグチなんだけど……」
と悲観に暮れる方も多いのではないでしょうか。

安心してください。それが当たり前。
目をつけるべきは残り1割の前向き思考です。

たとえば

  • 一つの会社だけに所属するのではなく、複数の収入減を確保して柔軟な働き方がしてみたい
  • 環境感受性の話を聞いて、オフィス勤務以外の働き方を試してみたくなった
  • 勉強するのが好きで、ネットリサーチをするうちにWebライターに興味をもった

実際のわたしの原稿(後述)から抜き出しました。

グチだらけで未来が見えなくても、無理やり前向き思考を探してください。
きっとどこかに隠れているはずです。

④退職理由の骨格を2~3文で表す

前向き思考だけをピックアップしたら、退職理由の骨格を2~3文で表してみましょう。

退職報告の際、理由がグダグダと長ければ
結局どうして辞めたいの?」と相手を困らせてしまいます。

まず退職理由を簡潔に伝え、そこに説明を付け加えていくという流れがベストです。

ちなみにわたしの場合は

  • Webライターになりたい
  • 3年間よく考えて決断した
  • 準備・勉強に専念したい

となりました。

⑤想定質問への回答を考える

退職理由の骨格が決まれば、うまく切り出せるようになります。

「やりたいことがある」から始めて
④の2~3文を伝えられたら、緊張も少しは和らぐでしょう。

あとは「なぜ?」「どうして?」の想定質問に答える準備です。
想定質問は以下のようなものが考えられます。

  • 興味のあること(やりたいこと、仕事)はどのようなものなのか
  • この会社にいてはできないのか
  • 会社に問題があったのではないか
  • 退職希望日はいつか
  • 考え直すことはできないか

上司との関係性によって、想定される質問やボリュームは異なると思います。

端的な説明を好む上司もいれば
多少長くなっても詳細な説明を好む上司もいるでしょう。

報告時の情景を想像しながら、抜け・モレのないように回答を考えてください。

⑥全体を整理する

ここまできたら、退職報告の一連の流れが見えてきます。

最後に改めて全体を整理し、補足事項がないか確認しましょう。

完成した原稿は手帳やメモ帳、スマートフォンのメモなどに記入し
いつでも見返せるようにしておくのがおすすめです。

【体験談】退職を伝える前と後

退職理由を整えたら、あとはタイミングを見て上司に伝えるのみです。

緊張の瞬間ですが、入念に準備をしておけばきっと上手くいきます。

最後に、これまでの流れを実行した
わたしの体験談をお話しします。

筆者の原稿を一部公開

わたしは毎日持ち歩く手帳に、退職報告の原稿を記入していました。

手帳そのものは破棄してしまったのですが
パソコンに下書きメモを残していたため、一部を公開します。

ちょっと恥ずかしいですが……
参考になればうれしいです。

退職理由の原稿作成例を伝えるための画像
筆者の原稿の一部(再現)
ポイント
  • 「Webライター」はわかりにくいため「文章を書く仕事がしたい」という意思から丁寧に
  • 「3年間考えた」と伝えて意思の固さをアピール
  • 「働く環境を変えたい」とあくまで自分にフォーカス

まず骨格となる退職理由を整理します。

上記でいえば四角で囲った部分。
なぜ退職したいのかをスパッと相手に伝える効果があります。

残りの箇条書きは、退職の決断に至るまでの経緯です。

全部伝えてもよし、質問のための備えとするもよし
話の流れに応じて柔軟に利用すればいいかと思います。

退職報告時の上司の反応

話すことが苦手なわたしですが、原稿の内容を思い出し
なんとか自分の言葉で伝えました。

一応、原稿は手元に置いていましたが
緊張で見る余裕もありませんでした(苦笑)。

ムードは上司の人柄によっても左右されると思いますが
わたしの場合は穏やかでフランクな上司に助けられた形です。

結果としては、引き留めはあったものの
複数回の相談を経て最後は快く送り出してもらえました。

大切なのは「やりたいことがある」「長く考えた末の答え」という
意思の固さを明確に伝えること
です。

それを叶えたのは、原稿を作成し
報告の練習を何度も繰り返し行ったおかげだと実感しています。

まとめ:退職理由はポジティブに伝えよう

本記事では、わたしの実体験をもとに「円満退職を叶える退職理由の伝え方」を紹介してきました。

あらためて自分の退職時を思い出しながら執筆しましたが
あのとき会社に不満をぶちまけなくてよかったと心から思います(笑)

どんなにネガティブだらけでも、退職したいと思う裏には
必ずポジティブな理由があるはずです。

あなたの中に眠る意思や願望に気づき、可能性を目標達成へとつなげていきましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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