新時代の事務効率化ツール5選!AI OCRを徹底解説

「AIに仕事を奪われる」
近年、このような言葉をよく耳にします。

しかし

AIが仕事を助けてくれる

と考えれば、未来は明るいのではないでしょうか。

Webライターの川池メイです。
前職では中小企業の労務・経理事務を5年間経験しました。

注文書や請求書の入力、選択式アンケートの集計……

(これ自動化できたらラクなのになぁ)

企業の事務担当者なら、誰しも一度は感じたことがあるでしょう。

本記事で紹介するのは
新時代の事務効率化ツール「AI OCR」です。

データの読み取りを自動で行ってくれるOCR機能は
AIの発達とともに大きな進化を遂げました。

  • 事務作業の負担を軽くしたい
  • クリエイティブ作業に時間をかけたい
  • ヒューマンエラー対策をしたい
  • 人件費を削減したい
  • 電子帳簿保存法の改正に対応したい

このようにお考えの企業担当者は、ぜひ参考にしてください。

記事後半に、おすすめAI OCRツールを5つ紹介しています。

もくじ

AI OCRとは

OCRとは光学文字認識機能のことです。

申告書や申請書などの紙文書をスキャナーなどで読み込み
文字を認識してデジタル化するために使われます。

以前からさまざまな職場で活用されてきたOCR。
わたしが10年以上前に在籍していた職場でも、毎日のようにお世話になっていました。

しかしすべてを正確に読み取るのは難しく
エラー出力数は膨大な量。

確認修正のための残業は当たり前でした。

このように従来のOCRは、手書き文字の認識精度が低かったり
対応可能な帳票フォーマットが限られていたりするなど多くの課題
がありました。

そんな課題を解決すべく登場したのが、AI OCRです。

読み取り精度は格段に上昇。
帳票仕分けや外部システム連携など、あらゆる機能を搭載したツールが続々登場しています。

作業時間を9割削減できた!

クリエイティブな作業に集中できるようになった!

使用事例からも
AI OCRが事務作業の効率化に大きな役割を果たしていることは明確です。

AI OCRツールの比較事項

AI OCRツールはすでに多くの製品が公開されています。
使ってみたいと思っても、どれを選べばいいのかわからず悩んでしまうでしょう。

ここでは製品を選ぶ際に着目するべき比較事項を取り上げます。

読み取り精度

文字認識はAI OCRの主要機能。
多くの製品で読み取り精度の高さをアピールしています。

自社で扱う帳票の特徴や枚数と照らし合わせ
必要な認識精度を検討しましょう。

例えば

  • 日頃処理している帳票には手書きと活字のどちらが多いのか
  • 日本語以外の言語も読み取りたいのか
  • 文字だけでなく記号や図面も同様の読み取り精度が必要か

このように
読み取りたい帳票の特徴を把握することで、相性のいい製品をしぼり込めます。

実際に製品を使ってみた感触も重要です。
トライアルなどを積極的に活用してみてください。

操作性

職場のDX化が進んでも、情報システムへの苦手意識が拭えない社員はまだまだ多いです。

新たなツールを導入する際には、少なからず抵抗が生じるでしょう。

わたしもAIと聞いただけで身構えてしまいます。

AI OCRツールを特定の部署だけでなく現場でも使用する場合は
誰でも簡単に使えるかどうかは重要な要素です。

多くのAI OCRツールは読み取り精度だけでなく、操作性にも優れています。

シンプルな設定画面、マウスやキー操作のみの完結など
ユーザーに寄り添った設計になっています。

いくつかの製品をトライアル操作し、もっとも使いやすいツールを選ぶといいでしょう。

オプション機能

近年のAI OCRツールは、読み取り機能だけでなく多様な便利機能をそなえています。

例えば帳票仕分け機能。
異なるフォーマットの帳票も自動で判別し、仕分けたうえで情報を読み取ってくれます。

他にも

  • 多様な出力形式への対応
  • ルーティン業務のタスク化

など、ユーザーニーズへの応え方は製品によって異なります。

予算とのバランスを考慮しながら、必要な機能を選択することが大切です。

外部システム連携

RPAとは事務担当者が行う一連の動作
(ドラッグ&ドロップやクリック選択、入力作業など)を自動化する技術
のことです。

職場のDX化のためにはAI OCRとRPAを連携し
仕分け・読み取り・入力・管理の流れをスムーズにする必要があります。

AI OCRとRPAとの連携方法は、コネクタ部品の無償提供やツールへの標準搭載など
製品によってさまざま。
自社に合った連携方法を選びましょう。

さらに、APIを通した外部システム連携に対応する製品もあります。
既存のシステムを活用したい場合は、連携の可否について確認が必要です。

セキュリティ

帳票の読み取りにおいて忘れてはならないのが、セキュリティ対策の徹底です。

情報漏えいの不安なく利用できるAI OCRツールを選びましょう。

AI OCRツールの利用方法は主に次の2種類あります。

  • 社内パソコンやサーバにインストールする「オンプレミス型
  • 導入しやすくどこからでもアクセス可能な「クラウド型

個人情報を多く取り扱う場合、一般的にはオンプレミス型が推奨されています。

AI学習へのデータ提供不許可や通信の暗号化など、各製品ではさまざまなセキュリティ対策が取られています。
事前に確認してみてください。

料金

AI OCRツールの料金体系は、3〜4つほどのプランから選ぶ方法が主流です。

低価格プランでは月1~3万円から始められるものもあります。

その他オプション機能の追加やカスタマイズなど
見積もりを希望する場合は製品の窓口に相談してみるといいでしょう。

AI OCRツールには魅力的な機能がたくさんありますが
予算の都合で搭載機能を厳選しなければならないことも多いです。

運用コストと得られる効果をてんびんにかけ、適切な投資を行っていきましょう。

事務経験者が紹介!AI OCRツール5選

数多くのAI OCRツールの中から、元事務職のわたしが経験者目線で5つ選び紹介します。

各ツールの特徴や強みをまとめたので、参考にしてみてください。

DX Suite

DX Suiteの企業ホームページ画像

出典:DX Suite|AI inside株式会社

AI Inside株式会社のDX Suiteは、日本トップクラスの市場シェアを誇るAI OCRツールです。

企業や自治体など2,300社を超える導入実績があり
作業時間の短縮やDX化への意欲向上など、さまざまな声が寄せられています。

ディープラーニングによる読み取り技術「Intelligent OCR」で
つながった文字や切れている文字でも高精度で認識。

日本語だけでなく、英語や中国語など多言語に対応しています。

さらに
生成AIによるファイル転記の自動化も実現。

売上伝票から売上台帳への転記など
面倒な事務作業をカットした効率的なデータ活用を支援しています。

ドキュメントの要約や内容判定機能も後日リリース予定とのこと。

今後ますます期待が高まるAI OCRツールといえそうです。

AnyForm OCR

AnyForm OCR 企業ホームページ画像

出典:AnyForm OCR|株式会社ハンモック

株式会社ハンモックのAnyForm OCRは
その名のとおり書式を問わずさまざまな帳票に対応できるAI OCRツールです。

マウス操作だけの手軽な帳票設計により
複数の帳票を扱う職場で業務効率化を実現しています。

注目すべきは特許技術「WOCR」

AI型と非AI型2つの異なるエンジンでOCRを行い
両エンジンの認識結果が一致しない場合のみ要確認対象となる仕組みです。

信頼精度99.97%と高い検証結果が公表されており
人力による確認修正作業を極限まで減らすことに成功しています。

プログラミング不要の簡単操作や、RPAとのシームレスな連携など
多彩な機能を取りそろえるAnyForm OCRはたくさんの企業に選ばれています。

SmartRead

SmartRead 企業ホームページ画像

出典:SmartRead|株式会社コージェントラボ

株式会社コージェントラボのSmartReadは
仕分けからデータ活用までの文書処理業務をシンプルに効率化してくれるAI OCRツールです。

強みは文字認識率99.2%を誇る高精度の独自開発エンジン。

複数搭載されたAIがかけ合わされ
認識が困難な文字も前後の文脈などから理解し高い確率で読み取ります。

さらに、文字認識後の確認修正作業を効率化する
「スマートベリファイ機能
」も強みの一つです。

チェックするのは確信度の低い項目だけ。
項目選択方法もマウスではなくエンターキーで行えるなど、ユーザビリティが追求されています。

多様な便利機能をそろえるAI OCRツールが増加するなか
SmartReadは文書処理業務プロセスの効率化を重視した厳選機能で勝負しています。

参考:デジタル化の窓口

eas

eas 企業ホームページ画像

出典:eas|株式会社うるるBPO

株式会社うるるBPOのeasは
高精度のAI OCRと人力でのデータ確認修正をトータルで行うツールです。

特徴はなんといっても「AI+人」という点。
AI OCRで読み取れなかった文字の確認をクラウドワーカーが担います。

AIとクラウドワーカーで、チェックが一致した情報だけを読み取る仕組みです。

AIの活用で事務作業は大幅に効率化できますが、確認作業に要する時間も少なくありません。
その時間すらも削減できるのは注目すべきメリットといえます。

ちなみにクラウドワーカーの入力作業は
個人情報の特定が不可能な、細分化された画像を元に行われます。

画像はランダムに表示され
他の情報とのひもづけやダウンロードが不可能になるよう制御されているのです。

情報漏えいの防止策がしっかり取られていますね。

AIも人力も、安心の一括依頼。
easは画期的なAI OCRツールといえます。

AI JIMY Paperbot

AI JIMY Paperbot 企業ホームページ画像

出典:AI JIMY Paperbot|シー・システム株式会社

シー・システム株式会社のAI JIMY Paperbotは
文字認識や仕分け、RPAの各機能を搭載したデータ入力自動化ツールです。

世界的評価を受けるCLOVA OCRと独自開発エンジンの組み合わせにより
複雑な手書き文字や記号なども高精度で読み取ります。

特徴はAI OCRツールに仕分け・RPAの両機能が標準搭載されている点。

一般的な製品では各ツールを組み合わせる必要がありますが
AI JIMY Paperbotなら一つのツールだけでデータ入力業務の自動化が実現します。

ランニングコストを低くおさえられますね。

さらにOCR処理の費用カウントは、項目数でなく枚数で行います。
1枚あたりの認識項目数に制限はありません。

その他、取り込んだ帳票の出力時にファイル名称を指定してくれる「リネーム機能」も。
ファイルの整理に役立ちます。

操作は設定と実行の2画面だけ、複雑なコードは一切不要。
使いやすさ抜群の新しい自動化ツールとして、AI JIMY Paperbotが注目されています。

まとめ

AI OCRの主な機能やおすすめツールについて解説してきました。

本記事で紹介した5つの製品以外にも、たくさんのAI OCRツールが公開されています。
自社に合ったツールを選ぶには、実際に操作してみることが大切です。

ほとんどの製品ではトライアルやデモンストレーションを実施しています。
気になる製品を見つけたら、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
もくじ