総務に向いている人の特徴11選【経験者が解説します】

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  • 総務に興味があるけど、どんな人が向いているのかな?
  • 総務の仕事が自分に合っているか知りたい
  • 仕事選びに失敗したくないから、経験者の話を聞いてイメージしておきたい

このように考えているなら、本記事が少しは参考になるかもしれません。

わたしは中小企業の総務事務員として約5年間勤務した経験があります。

経験者の立場から「総務はこんな人が向いているだろう」と感じたことを書いてみようと思います。

会社によって異なる部分もあるかと思いますので、参考事例としてご覧ください。

もくじ

総務って何をする場所?

あなたは総務にどのようなイメージがありますか?

ここではわたしが経験して感じた「総務ってこんな場所」という特徴をお話しします。

細かい仕事内容についてはこちら

社員にとって当たり前の状態を作る

社員が仕事に打ち込めるのは、総務が「当たり前の状態」を作っているからです。

たとえば

  • 給与や賞与がもらえる
  • 税金を納めている
  • 健康保険料や厚生年金保険料を支払っている

これらは社員にとって「総務が当たり前のようにやってくれること」であり
特別に意識することはありません

社員から「給与の計算をしてくれてありがとう!」とは言われません(笑)

つねに当たり前を保つのは総務の重要な役割です。
感謝される機会がなくても、会社への貢献意識をしっかり持って取り組む必要があります。

社員が働きやすいような環境を整備する

職場環境の整備も、総務の重要な仕事です。

社員の業務の妨げになりそうなものは、あらかじめ排除しておかなければなりません。

たとえば、次のような事態は社員の業務を中断させてしまいます。

  • ソフトウェアが更新されておらず、仕事ができない
  • コピー機の不具合を放置していたら、ついに使えなくなってしまった
  • 冷房が故障し、暑くて仕事にならない

設備メンテナンスをはじめとした
あらゆる職場環境に目を光らせる必要があります。

社員が忘れていることやわからないことをサポートする

社員の仕事や生活に変化が生じた場合、総務は手続きに抜け・モレがないか調べてサポートしなければなりません。

担当業務に忙しい社員にとって、一人で完結することは困難だからです。

たとえば

  • 社員から「子どもが生まれた」と報告を受けた
    ⇒家族手当や保険の扶養追加に関する届出を案内する
  • 社員から「業務内容に変更が生じた」と報告を受けた
    ⇒変更契約の締結その他必要書類について情報を共有する

社員から報告を受けたら、考えられる手続きをすべて案内できるよう
日頃から準備しておく必要があります。

社員の困りごとを解決する

わたしが在籍していた会社は規模が小さかったため
「困ったときの総務」という風土が色濃く存在していました。

  • パソコンが固まってしまった
  • データを削除してしまった
  • このゴミはどこに捨てたらいいか

このようなことも「わからなければとりあえず総務に聞こう」という
何でも屋的な立ち位置。

「そんなの自分で調べてよ……」と思ってしまうこともありますが、総務は社員のサポートが最優先。力になってあげたいという姿勢が大切です!

社員に何かを相談されたら、調べて回答したり業者に聞いたりして
一緒に解決することが求められます。

中小企業の総務は人事・経理を兼ねることもある

次章からは「総務に向いている人」をお話ししていきますが
一概に総務といっても業務範囲は広く、会社によっても異なります

大企業の場合は人事部門・経理部門がそれぞれ独立した部署になっていることもあるでしょう。
しかし中小企業では、人事も経理も総務の仕事のうちであることが多いです。

人手が少ない場合は総務を1人で担当することもありますね。
ちなみにわたしは課長と係員(自分)の2人でした。

適性は会社規模や業務内容によっても変わる場合があります。
以上のことをご了承のうえ読み進めていただければ幸いです。

総務に向いている人の特徴11選

ここではわたしの経験をもとに

  • 中小企業において
  • 総務・人事・経理
  • 1~2人で担当する場合

を前提に述べています。

①コミュニケーション能力がある

総務を5年経験してもっとも大事だと思ったのはコミュニケーション能力です。

わたしはコミュニケーションへの苦手意識が強く、総務は向いてないな~と感じる瞬間が多かったです。

総務は社員の困りごとを解決する窓口的な存在であるため
気軽に話しかけやすい雰囲気を持ち合わせている人が望まれます。

また、中小企業の場合は上層部との距離が近いです。

社長がちょっとした悩みや疑問を話したいとき、総務担当者が聞き役となることもあります。

取引先との交渉でも雑談力は欠かせません。
社内外問わずコミュニケーション力を発揮できる人は、総務に向いているといえます。

②臨機応変で柔軟な対応ができる

総務の仕事は周りの状況に左右されることが多く
必ずしもマニュアルどおりに進められるとは限りません。

災害や社員の緊急事態など、状況を確認しながら臨機応変な対応が求められます。

前例のない異常事態として、直近では新型コロナウイルスの流行がありました。

在宅ワークの環境整備や検査キットの購入などに奔走した会社も多かったでしょう。
総務担当者は何が正解かわからなくても、手さぐりで対応し続けなければなりません。

状況を的確に判断し、必要に応じて型にはまらない柔軟な対応ができる人は総務に向いているといえます。

③マルチタスクが得意である

総務は自分の仕事だけこなせばいいのではなく、会社や他の社員の仕事にも影響を受けるため
複数の仕事を並行して進めることも多いです。

たとえば「今日はこれをここまで終わらせる」と決めていても
上層部から突然資料作成を頼まれたり、新たな契約が入ってきたりします。

「さっきまで余裕だったのに、いきなり仕事が重なってパンクしそう……」なんてことも。

仕事量が読めず、計画どおりに進められない点はデメリットでもあります。
専門業務だけに集中したいと考える人にとっては、ストレスを感じるかもしれません

自分の仕事と他人の仕事それぞれに優先順位をつけ、効率よく進めるための
マルチタスクスキル
が求められます。

④フットワークが軽い

同業で結成される団体などに入会し、他社との付き合いを重視する会社も多いでしょう。

団体では親睦を深めたり情報を共有したりする目的で、定期的に会合が開かれます

会合に参加するのはほとんどの場合、社長などの役員ですが
時には総務の担当者が参加することもあります

総務は社内だけでなく、社外とのつながりにおける窓口でもあります。
懇親会などに積極的に足を運べるフットワークの軽さが必要です。

社内でも、役員から誘われて気軽に付き合える人は重宝されます。

⑤協調性がある

総務の仕事は「社員の働きやすさ」を軸としているため
気配りや気遣いができ、協調性を持って取り組める人が向いています。

自らの主張を押しとおすのではなく、社員や会社にとっての利益を優先することが重要です。

社員の悩みや働く環境について考慮し、先回りして行動できる人は総務として信頼されます。

⑥規律(ルール)を守れる

常時10人以上の社員を使用する会社には、就業規則を作成する義務があります。

就業規則は会社のルールです。
全社員に守ってもらわなければなりません。

社員とのコミュニケーションが大事とはいえ、ルールはルール。
安易に例外を作ってしまわぬよう、総務担当者には会社の秩序を保つ責任感が必要です。

自らが規則を守ることはもちろん、守れない人には毅然とした態度で注意することが求められます。

⑦積極的に知る・調べる・学ぶ姿勢がある

総務担当者には知らなければならないことがたくさんあります。
たとえば次のようなことです。

  • 他部署の仕事内容や進捗状況
  • 同業他社の実績
  • 法改正の情報
  • 業種にまつわる話題トピック など

一概に法律といっても
労働法や会社法、税法など知識を幅広く習得する必要があります。

もちろん条文すべてを理解することは無謀ですが
広い視野をもって積極的に知る姿勢は必須です。

他部署との連携が求められる一方、机に向かう時間も多いのが総務。
勉強することが苦にならない人は、強みを発揮できるでしょう。

⑧書類の整理が得意である

総務には様々な書類が集まります。

  • 社会保険関係書類
  • 税関係書類
  • 所属団体関係書類 など

膨大な書類の中から、必要なものをすぐ取り出せるよう
わかりやすく整理しておく
ことが大切です。

なお、文書管理においてセキュリティ対策は欠かせません。
リスクへの意識を高く持つことも求められます。

書類の整理は、得意な人と苦手な人がいますね。
当たり前にできる人は、きっと強みを活かせますよ!

年度ごと、社員ごとなど保管方法を決め、つねに書類が整理された状態を維持できれば
仕事の効率化につながります。

⑨社会人としての常識・マナーがある

言葉遣いや態度など、常識・マナーの重要性は言うまでもなくすべての社会人に共通していえることです。

あえて「総務に向いている特徴」として挙げた理由は
総務が外部との窓口になることが多いからです。

たとえば窓口対応や電話応対。
業務委託している場合は別として、ほとんどの会社では総務が担当します。

もし総務担当者の印象が悪いと、それが会社の印象になってしまう可能性もあるため
特に注意しなければなりません。

わたしは1年目のころ、来客応対で失敗してしまい厳しく注意を受けたことがありました。

どの会社も、最低限の常識とマナーを身につけている人に会社窓口を任せたいはずです。

⑩ルーティンワークをコツコツこなせる(経理)

給与計算や帳簿入力、振込業務などは経理のルーティンワークとして代表的なものです。

ルーティンワークが苦手な場合、見慣れた数字の羅列に飽きてしまい
集中力を切らすことが多くなります。

経理は総務の他の業務と異なり、突発的な仕事は少ないです。
ルーティンワークでも集中力を切らさず、コツコツとこなせる人は経理に向いているといえます。

⑪注意深く正確である(経理)

経理は数字を扱うため、注意深く正確に仕事を進められる人が求められます。

数字の誤りは大きな影響をおよぼします。

たとえば給与計算のミスは当該社員に迷惑をかけるとともに、自らの仕事量も増やしてしまいます。
売上実績の集計ミスは営業目標の立て直しにつながりかねません。

チェックを慎重に行わない、ミスを繰り返すなどの行為が続く場合は経理としての信頼を失ってしまいます。

どんなに忙しくても確認をおろそかにせず、数字と真面目に向き合える人
経理にふさわしいです。

まとめ:総務でもっとも大切なのはコミュニケーション力

ここまでわたしの経験から「総務はこんな人が向いている」と感じたことをお話ししてきました。

もっとも大切なのはコミュニケーション力という結論です。
しかし、コミュニケーションが苦手でも他の強みでカバーすることができます。

わたしは主に経理の担当をしていたため
コミュニケーションの苦手を、勉強好きや正確性という強みでごまかしカバーしながら5年間務めました。

あなたの強みを総務に活かせそうですか?
本記事で総務に向いているかどうか、少しでもイメージしていただけたならうれしいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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